与信管理、そのポイントは

企業間の取引で、リスクの一つに挙げられるのが、いわゆる「焦げ付き」の問題です。つまり、商品・サービスを提供しても、回収困難になるというリスクのことです。当然、取引時には契約書は交わしているはずですが、あくまでも信用取引ですので、絶対に代金を払ってもらえるといった保証はないと言えるでしょう。したがって、企業はそのリスクをできる限り抑える必要があり、そのリスクマネジメントが大変重要だということになります。

与信管理は、まさにそのリスクマネジメントと言えるものであり、取引先の信用度をチェック管理するものです。与信調査におけるポイントはいくつかあり、まずは自社に応じた「基準を決める」ことが必要になります。例えば、売上高は最低限いくらからか、どんな会社なら安心できるかといった点です。次に、与信調査をするための「専門の部門をおく」こともポイントになります。

企業によっては営業部門の中におく場合もあるようですが、売上向上を目的とする営業部門では審査が甘くなりやすい傾向にあり、あまり望ましくはありません。さらに、「情報収集を徹底」して取引先企業を分析することも重要です。審査するために必要な情報には、会社概要・登記・決算書・役員の経歴や人物像・事業計画などがあります。これらのうち、一部はインターネットから入手出来るものもありますが、信用調査会社などに依頼しないと手に入らないものもあります。

収集の際には、自社において何が重要かの定義をし、効率的に収集できるようにすると良いでしょう。