2022/03/24
FXによる投資では、例えば、株式投資のようにストップ安やストップ高といった仕組みはなく、その代わりに、含み損が大きくなりすぎた場合に自動的に強制決済が行なわれるロスカットがあります。FXでは、レバレッジをかけることで、予想通りに為替が動いた場合には大きな利益を手にすることができますが、反面、逆に相場が動いた場合には、その損失も大きなものとなってしまいます。この場合には、証拠金の全額損失や、場合によっては不足金を支払うことにもなりかねません。ロスカットは、これらの状態を避けるために設けられており、基本的に投資家は、証拠金以上の損失が被ることがないようになっています。
ロスカットは、予め定められたレベルを下回った場合に適用されることになり、ここでの基準としては証拠金維持率が用いられます。証拠金維持率とは、担保として預け入れた証拠金の金額から、現在の含み損を差引いた割合のことを指し、それぞれの取引会社によってもその割合は異なっています。概ね、20%~30%程度に設定をしているところが多く、このレベルに達してしまうとロスカットが行なわれることになります。ロスカットは、FXを行う場合には十分に注意が必要となる仕組みとなり、適用された場合には、たとえ投資家にとって不利な為替レートであっても即座に決済が行なわれ、結果として証拠金の大半を失うことになります。
ロスカットが適用される前には、通常、マージンコールが行なわれるために、この段階で追証を行ったり、ポジションの一部解約を行って、証拠金維持率を高める必要があります。FXを行う場合には、証拠金に余裕のある取引をすることが大切なことになり、レバレッジに関しても、あまり高く設定をしないようにすることが必要となります。